旬報社ホームページは移転しました。
新しいURLは、http://www.junposha.com/になります。
ブックマークに登録されている場合は、URLの変更をお願いいたします。

55歳からでも遅くないシリーズ1

歩いて治す生活習慣病

12/17

 50歳代の人間ドック受診者の約90%が、糖尿病、高血圧症、高脂血症といった「生活習慣病」の「異常あり」だったという調査結果が出ています。これ以上悪化させない、生活習慣病を発症させないために具体的にどうすればよいか。でも、仕事によって日々の生活が大きく制約されがちで、「わかっちゃいるけど、なかなかできない」というのが大多数です。そこで本書は、とっつきやすくて必ずできる方法を提案します。それは、「もっと歩くこと」です。「歩き続ける」ためのポイント、症状別の「歩き方」をアドバイスします。

歩いて治す生活習慣病の表紙:クリックすると大きくなります

泉 嗣彦 監修

A5判変型 上製 92頁
定価882円(本体840円+税)
発行日 2003年12月15日
ISBN 4-8451-0825-9 C0036

【監修者プロフィール】

泉 嗣彦(いずみ つぐひこ) 1943年生まれ。
熊本大学医学部卒業。順天堂大学消化器内科講師、昭和大学附属豊洲病院消化器科助教授を経て、現在、社会保険中央総合病院健康管理センター健診部長。
人間科学修士、医学博士。(社)日本ウォーキング協会理事、日本消化器病学会評議員、日本消化器内視鏡学会評議員、人間ドック認定指定医。専門は、消化器内科、人間ドック、予防医学、行動分析学。
「行動分析学的アプローチによる生活習慣病の予防・改善の研究」を研究テーマとし、自らもウォーキングを楽しみつつ、実践的研究・研鑚を重ねている。
著書:『自然治癒力シリーズ・歩いてつくる健康回復力』(働く人の健康づくり協会)、『ターミナル・ケアのための心身医学』(共著、朝倉書店)ほか。

【著者からのメッセージ】

 戦後の1947(昭和22)年から1949(昭和24)年にかけての第一次ベビーブームに誕生した689.9万人(平成13年総務省統計局「人口推計年報 年齢各歳別人口」)は、いわゆる“団塊の世代”。

 今まさに50歳代半ばを迎えたこの世代の人は、幼いときに病気になると「おいしいものをたくさん食べて、早く元気になりなさい」と励まされたものでした。食糧の質も量も十分でない時代に親はどこからか食べものを探してきて、病気の子どもに必死に食べさせていたのです。食事こそが、元気を取り戻す最大の武器でした。

 そうした経験から、団塊世代は出されたものはすべて食べきって、ご飯1粒たりとも残さないという食行動をとるようになり、食卓に多くの品数を供することが最上のおもてなしと思い込みがちです。薄味でささやかな量では 粗食 と思っているふしはぬぐいきれません。

 しかし今は、ものがあふれ、好きなもの、おいしいものが手軽に何でも手に入ります。選択の幅が広がるほうが食生活のバランスがとりやすいはずなのですが、身についてしまった習慣によってかえってバランスをくずしてしまい、過食や過栄養になるという異常な事態が起こっています。おいしいものをたくさん食べると病気になってしまうという、何とも奇妙な「偏食の時代」になったのです。

 また、生活の中で移動のスタイルも大きく変わりました。日本自動車工業会によれば約80%の家庭がマイカーを保有し、公共の交通網がより細かく広がることによって、移動がとても楽な時代になりました。家にいながらにして相手に意思を伝えるIT(情報通信技術)や、ものが簡単に届く輸送手段の急速な進展も見逃すことはできません。日々の暮らしの中で、さまざまな便利さを得たことによって、私たちは以前に比べてからだを動かさなくて済むようになりました。

 このような偏った食生活や運動不足をおもな原因として50歳代に襲いかかっているのが、糖尿病、高血圧症、高脂血症といった「生活習慣病」と、そのリスクファクターとしての肥満です。

 近頃は“健康ブーム”で健康づくりへの関心は高く、人間ドックの受診者も大幅に増えています。ところが、生活習慣病に関する検査では、50歳代の受診者の約90%が「異常あり」の判定だったという調査結果が出ています。つまり、いつ生活習慣病になってもおかしくない爆弾をかかえた年代なのです。

 これほどまでに「異常あり」が多ければ驚くに値せず、むしろ「異常あり」がごくあたり前であることを認めたうえで、これ以上検査の数値を悪化させない、生活習慣病を発症させないために具体策をどう講じたらよいかに目を向けたほうが賢明なことかもしれません。

 働きざかりの現役であれば、仕事によって日々の生活習慣が大きく制約されがちで、「何かしなければいけないことはわかっちゃいるけど、なかなかできない」というのが大多数でしょう。とはいっても、50歳代にとってはもう、待ったなしなのです。

 そこで、「忙しい」が言い訳にならない、とっつきやすくて必ずできる「健康づくり」の方法を提案しましょう。

 それは、「もっと歩くこと」です。

 もちろん、歩くだけで生活習慣病や肥満を予防したり改善できるわけではありません。食生活、休養、喫煙、飲酒といったライフスタイルや、遺伝要因、ストレスなどの外部環境要因が深く関わっていますし、医学的な治療ももちろん必要です。

 しかし、まずは「歩く」ことからはじめるだけでも間違いなく効果があることは科学的に証明されています。

 定年を迎えてもずっと楽しく健康に、「やっぱり、からだが資本」を実感するための処方箋を実行するのは、あなた自身。55歳からでも決して遅くありません。

(「はじめに」より)

【目次】

はじめに

1章 今すぐにはじめよう!
   なぜ、歩くことがからだによいのか

「成人病」が「生活習慣病」と呼ばれるようになったわけ

生活習慣が偏るとかかりやすい病気は

生活習慣病の怖さはどこにあるのか

今すぐにでも、歩きはじめよう

運動するとどんな効果があるか

歩くことが、運動の中でもっともよい

歩き方は3種類ある

1日にどのくらい歩いたらよいか

どうやったら歩数を増やせるか

リズミカルな歩き方が効果的

歩くペースはどのくらいがふさわしいか

どの時間帯に歩いたらよいか

毎日歩かなくてもかまわない

医師に『療養計画書』を書いてもらう

歩く前後のストレッチも忘れずに

2章 必ず効果があらわれる!
   生活習慣病・症状別の歩き方

症状別の歩き方1〈肥満〉

症状にあわせた歩き方を心がける

肥満は生活習慣病を招きやすい

なぜ、中年になると太ってしまうのか

どのくらい太っているかを知る

やせる数値目標をはっきりさせる

少しペースをアップして多く歩く

症状別の歩き方2〈糖尿病〉

最低でも6ヵ月間、毎日歩いて歩数を増やす

症状別の歩き方3〈高血圧症〉

にこにこ話しながら歩けるペースで

症状別の歩き方4〈高脂血症〉

「やや楽」〜「ややきつい」ペースで歩く

症状別の歩き方5〈脂肪肝〉

歩数をかせぐより、徐々にペースを上げる歩き方に

症状別の歩き方6〈痛風〉

激しい歩き方は禁物。水分は十分に補給

症状別の歩き方7〈ストレス性うつ〉

「ブラブラ歩き」と「スタスタ歩き」をくり返す

症状別の歩き方8〈腰痛・ひざ痛〉

日々のストレッチを組み合わせて行う

骨粗鬆症やがんの予防にも効果がある

歩くと他の生活習慣にもよい影響を与える

3章 検査で「異常あり」はあたり前
   こまめな健診で、自分の健康状態を知る

5つのチェックで健康状態を知る

毎日体重を量る/毎日体脂肪を測る/毎日血圧を測る/毎日歩数を計る/目、舌、手の状態をチェックする

人間ドックで健診を受けよう

人間ドックを上手に受けるには

人間ドックの判定は3段階

血液検査で生活習慣病がわかる

50歳代は、「異常あり」があたり前

C判定は健康づくりのスタートライン

おわりに

前の表示に戻る

趣味・生活実用コーナーに移る

トップページに移る

ご意見、ご感想、お問い合わせは旬報社まで