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日本労働年鑑2004年版

04/09/21

(日本労働年鑑 在庫一覧)

日本の社会運動を刻印して80余年
伝統と信頼を誇るわが国屈指の運動史!

日本労働年鑑2004年版の表紙:クリックすると大きくなります

編集 法政大学大原社会問題研究所

A5判 上製 450頁
定価 15750円(本体15000円+税)
発行日 2004年6月25日
ISBN 4-8451-0891-7

【はしがき】

 本書は『日本労働年鑑』の第74集・2004年版である。内容的には、2003年1月から12月までの、日本の労働問題、労働・社会運動の動向を記録している。

 本書が対象としている03年は、米英両軍による対イラク攻撃の問題や統一地方選挙、総選挙をめぐって揺れ動いた。イラクへの軍事侵攻に対して、小泉首相は一貫してアメリカを支持したが、フセイン政権崩壊後もイラク情勢は安定せず、大量破壊兵器もみつからなかったため「戦争の大義」は大きく揺らいだ。しかし、この問題は秋の自民党総裁選挙や総選挙での主要な争点とはならず、総裁選では小泉総裁が再選され、総選挙では与党が絶対安定多数を確保した。

 経済は、年の後半から回復基調に転じたが、主に製造部門の大企業と都市部が中心であり、非製造業、中小企業、地方経済への波及は限られていた。また、雇用や所得も改善のきざしはみられたものの、いぜん厳しい状況にある。失業率は三年連続で5%を記録し、正規雇用の減少、多様な雇用関係、年功制から成果主義への移行などの傾向も続いている。業務上の重大事故や災害が多発し、サービス残業も社会問題化した。

 労働政策では、労働基準法に「解雇ルール」が初めて法制化された。連合や全労連は「解雇容認」とも読めるような原案に反対し、問題とされた部分は削除された。連合はイラク戦争反対の大衆集会に取り組み、全労連や全労協もイラク戦争反対、イラクへの自衛隊派兵反対の大衆集会に積極的に取り組んだ。

 この第74集も、1987年刊行の第57集から採用した5部構成をとっている。すなわち、序章と特集を別として、全体を、 労働経済と労働者生活

  1. 経営労務と労使関係
  2. 労働組合の組織と運動
  3. 労働組合と政治・社会運動
  4. 労働・社会政策

の5部に分けている。

 なお、本書の収録対象は2003年であるが、主として統計資料に依拠している章で、2004年4月の時点で2002年の数値がまだ発表されていないものについては、2002年以前のデータを使っている。具体的には、第1部4「外国人労働者」、5「労働災害・職業病」、第3部1の1「労働組合の組織状況」および同3「労使交渉と労働争議」がそれである。もっとも、これらの章や節でも、校正段階までに速報値が得られたものについては、できるだけ新しい数値を入れるように努めた。

 第74集の特集のテーマは、「若年労働者の就業をめぐる諸問題」である。この特集は、最近注目を集めている若年者におけるフリーターの増大、失業・無業者の問題、就職して短期間に転職する「第二新卒」などを取り上げ、これについて考えるうえで最少限必要となる情報の提供を目指している。具体的には、若年労働者をめぐる雇用と労働条件の現状、離職・転職・失業の現状、背景、問題点、就業促進に向けての対策などを概観したものである。

 なお、当研究所では、本年鑑に関連する資料や論文を、当研究所の月刊誌『大原社会問題研究所雑誌』に収録している。2003年4月以降、以下のような特集が組まれているので、本年鑑とともに活用していただければ幸いである。

  • 第533号(2003年4月)「協同組合の振興のために ILOの新勧告と日本」
  • 第534号(2003年5月)「パート労働の国際比較(1)」
  • 第535号(2003年6月)「パート労働の国際比較(2)」
  • 第536号(2003年7月)「パート労働の国際比較(3)」
  • 第537号(2003年8月)「パート労働の国際比較(4)」
  • 第540号(2003年11月)「中小企業の経営と労働(1)」
  • 第541号(2003年12月)「中小企業の経営と労働(2)」
  • 第543号(2004年2月)「中小企業の経営と労働(3)」

 03年度、大原社会問題研究所の叢書として『協調会の研究』が柏書房から刊行された。これは研究所の研究プロジェクトの成果である。また、当研究所はインターネットによる資料公開にも力を入れている。03年度は「協調会史料」「木原実文書」「棚橋小虎文書」のインデックス(目録)、「大原クロニカ」(『新版・社会労働運動大年表』解説編)など戦前・戦後の史料類を公開し、さらにサイトのデザインを大幅にリニューアルした。これらのインターネット上の資料および関連情報も、本年鑑とあわせて利用していただければ幸いである。

 2004年2月19日は、当研究所が設立されてから85周年の記念日であった。この機会に、日頃お世話になっているすべての機関と個人にお礼を申し上げたい。また、2004年3月12日は、高野房太郎が中国の青島でこの世を去ってから100年の命日であった。高野は、日本労働運動の先駆者であり、当研究所の初代所長・高野岩三郎の実兄でもある。この『日本労働年鑑』を高野房太郎に捧げ、没後100年に当たってのささやかな記念としたい。

 2004年5月 法政大学大原社会問題研究所 

【目次】

はしがき

序章 政治・経済の動向と労働問題の焦点

1 国際政治

2 世界経済

3 国内政治

4 国内経済

5 労働問題

6 労働運動

特集 若年労働者の就業をめぐる諸問題

はじめに

第1章 若年者の雇用機会

1 企業の採用態度

2 新卒採用の状況

第2章 若年労働者の労働条件

1 若年労働者の賃金

2 若年労働者の労働時間

3 若年労働者の能力開発・キャリア形成

第3章 若年労働者の離職・転職および失業の状況

1 若年労働者の離職と転職

2 若年労働者の失業

第4章 若年労働者の就業促進に向けての対策

1 産業界から学校教育への要望

2 学校段階での職業教育改善施策

3 職業訓練の改善施策

4 若年労働市場の整備

第1部 労働経済と労働者生活

1 労働経済の動向

    1. 景気動向と労働力需給
    2. 就業・雇用動向
    3. 賃金と労働時間

2 労働者の生活と意識

    1. 消費者物価指数の動向
    2. 労働者家計の収入と支出
    3. 長期不況と生活への影響
    4. 労働者の生活意識の変化

3 女性労働

    1. 就業・雇用状況
    2. 女性の入職・離職と失業状況
    3. 女子学生の就業状況と女性雇用管理
    4. 女性労働者の賃金
    5. 女性パートの状況

4 外国人労働者

    1. 外国人労働者の就労・雇用状況
    2. 不法残留外国人と「不法就労」問題
    3. 外国人労働者のめぐるその他の状況

5 労働災害・職業病

    1. 労働災害・職業病の概況
    2. 労働災害防止のための重点施策

第2部 経営労務と労使関係

1 経営者団体の動向

    1. 賃金・労働問題
    2. 財界と政治
    3. 雇用問題
    4. 年金、社会保障制度
    5. 企業倫理
    6. その他

2 経営労務の動向

    1. 賃金・処遇制度の動向
    2. 労働時間管理の動向
    3. 人員削減と中途採用の動向
    4. 非正規労働者の拡大
    5. 育児・介護支援策の導入および拡充

3 主要産業の動向

    1. 全体の動向
    2. 鉄鋼業・造船重機産業
      (1)鉄鋼業
      (2)造船重機産業
    3. 自動車産業
    4. 電機・電子・情報・通信産業
    5. 商業・流通・サービス産業
    6. 金融業
    7. 交通・運輸産業
    8. 建設産業
    9. 医療・福祉
    10. 公務
    11. 教育

第3部 労働組合の組織と運動

1 労働組合の組織状況と労働争議

    1. 労働組合の組織状況
        (1)労働組合組織率と組織状況
        (2)主要連合体の組織状況
        (3)都道府県別組織状況(2002年)
    2. 産業別労働組合組織の動向
    3. 労使交渉と労働争議
        (1)労使交渉の現状
        (2)労働争議
        (3)個別労働関係紛争

2 労働組合全国組織の動向

    1. 連合(日本労働組合連合会)
        (1)組織状況と概況
        (2)運動方針と諸課題への対応
        (3)政党との関係と政治路線
        (4)国際活動
    2. 全労連(全国労働組合総連合)
        (1)組織状況と構成
        (2)運動方針と諸課題への対応
        (3)政党との関係と政治路線
        (4)国際活動
    3. 全労協(全国労働組合協議会)
        (1)組織状況と機構
        (2)諸課題への対応と政党との関係
    4. その他の団体
    5. 第74回メーデー

3 賃金・時短闘争

    1. ナショナルセンターなどの賃金要求、闘争方針
    2. 春闘の取り組み
    3. 03年春闘の妥結状況
    4. サービス残業撲滅のたたかい
    5. 03年春闘の総括
    6. 03年夏季・年末一時金妥結状況

4 政策・制度にかかわる運動

    1. 連合の政策・制度要求と闘争
        (1)政策・制度要求の内容と重点
        (2)政策・制度要求実現の活動
    2. 全労連の政策・制度要求と闘争
    3. 公務員制度改革の動向と取り組み

5 単産・単組の運動事例

    1. 教育基本法改正や国立大学法人化など教育問題
    2. パート、不安定雇用労働者などの組織化
    3. 雇用確保などの取り組み
    4. 有事法制やイラク戦争などに反対する運動
    5. 国鉄争議
    6. 産業政策など
    7. 人勧など公務員組合の取り組み

6 国際労働組合運動

    1. ICFTU(国際自由労連)の活動
    2. ICFTU・APRO(国際自由労連・アジア太平洋地域組織)の活動
    3. WFTU(世界労連)とWCL(国際労連)の活動
    4. OECD・TUAC(経済協力開発機構・労働組合諮問委員会)の活動
    5. 国際的会合への労働組合の参加
    6. その他

第4部 労働組合と政治・社会運動

1 社会保障運動

    1. 1 年金制度改革をめぐる運動
      (1)連合などの取り組み
      (2)全労連・中央社保協の取り組み
    2. 医療保険制度改革をめぐる運動
      (1)連合の取り組み
      (2)全労連・中央社保協の取り組み
    3. 介護保険制度をめぐる運動
    4. 雇用保険改革をめぐる運動
    5. その他の運動

2 労働者福祉運動

    1. 生活協同組合運動
    2. 労働者・高齢者協同組合運動
    3. 労働者共済運動
    4. 労働金庫運動

3 社会運動の状況

    1. イラク戦争をめぐる運動
    2. 北朝鮮による日本人拉致問題をめぐる運動
    3. 教育基本法、憲法、内部告発者保護法制などをめぐる運動
    4. 戦後補償をめぐる運動
    5. 沖縄・基地・平和をめぐる運動
    6. 反核・原水禁運動
    7. 反原発運動
    8. 公害、薬害、食品安全などをめぐる運動
    9. 地球環境・自然保護運動およびNGO・NPOの活動

4 政党の動向

    1. 国会と各党の動向
        (1)第156通常国会
        (2)第157臨時国会
        (3)第158臨時国会
    2. 選挙
        (1)第43回衆院総選挙
        (2)衆参統一補欠選挙
        (3)統一地方選挙
    3. 民主党
        (1)1年間の動き
        (2)組織・大会・政策
    4. 日本共産党
        (1)1年間の動き
        (2)組織・大会・政策
    5. 社会民主党
        (1)1年間の動き
        (2)組織・大会・政策
    6. 新社会党
      1. (1)1年間の動き
        (2)組織・大会・政策

第5部 労働・社会政策

1 労働政策

    1. 2003年度の労働政策
    2. 厚生労働白書と労働経済白書の公表
    3. 雇用および労働市場政策
    4. 職業能力開発政策
    5. 労働基準政策
    6. 雇用における均等と家庭生活との両立政策
    7. 第156通常国会における労働関係成立法案

2 賃金政策

    1. 2003年度の人事院勧告
    2. 2003年度の地域別最低賃金
    3. 2002年度の産業別最低賃金

3 社会保障政策

    1. 社会保障政策全般
    2. 所得保障
    3. 医療保障
    4. 保健・福祉
    5. 社会保障財政

4 労働判例・労働委員会命令

    1. 最高裁判所判例
    2. 下級審の重要判例
    3. 労働委員会命令

5 ILO

    1. 第91回ILO総会
    2. 理事会
    3. 諸会議
    4. 技術協力、その他

付録

    1. 主要な労働組合の現状
    2. 労働組合名簿労働相談WEBサイトURL一覧
    3. 統計・図表索引
    4. 事項索引

社会・労働運動年表(2003年1月1日〜12月31日)

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